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(エベレスト 8848m 、 宿ゴンパ・ロッジから望む山々)



(ガイドのラムカジ、女)

2003年3月26日  タンボチェ〜ペリチェ  day 4
               (3813〜4260m)

ヘッドランプの明かりで日記をノートに記す
このロッジの電力はソーラーで賄われているようだ
ストーブを焚くダイニングキッチンには薄暗い電球が2つぶら下がって
いるがそれ以外の電気はない
部屋には電球がひとつぶら下がっているが
電気はきていない

今日はことごとく自分の高度に対する弱さを
知らされた

4100mをすぎたあたりから
足元がおぼつかなくなった
荷物を軽いほうに替えてもらったが
身体があがっていかない

休憩した際に食べたララ・ヌードル(インスタント)を消化しきれず
何回か吐きそうになった
胸が苦しくなり何回も酸素を求めてあえぎ
立ち止まった

軽い高度障害だ

夢遊病者のような足取りで4280mまであがった
ラムカジが心配そうに見ている

DVカメラのバッテリーを替えることさえもおっくうなのである
無駄に動くと体が酸素を求めてしまう

高度があがるにつれ、緑は少なくなり荒涼としてくる
身体にあたる風も冷たい
日々、厳しくなっていく
体調も、自然も・・・

4260mのペリチェに14時に着く


DVカメラのバッテリーやノートパソコンの充電ができない
昨日のようにベッドに倒れこむことはなく
カメラのほこりを取ったり、携帯ソーラーで単3電池を
充電したりした

その後、ダイニングキッチンでくつろいだ
純真な青年の日本語の勉強に3時間、付き合った
喜んでいた

ストーブの前では金髪の20代の女性が
ときおり顔をしかめ泣きそうになりながら
椅子のうえで膝を抱えている
完全に高度にやられている

自分の姿を見るようである
明日は我が身の思いだ

正直、何度か嫌になり下山しそうになった
しかし神山サガルマータのふもとにまでは
なんとか行ってみたい

今朝はラムカジに6時半に起こされた
景色が凄いので外に出ろという

DVカメラ片手に外に出た
確かに凄い景色だ
360度、山に囲まれている

サガルマータも断片的ではあるがその姿を
のぞかせている

その360度の景色に心を奪われた
特に自分の目でサガルマータを見た
という事実に酔った

あの遠くに見えている山のふもとまで行くのだ
想いを成就させねばならない

日々、過酷になっていく自然と高度に
向き合わねばならない

そこまで辿りつき感じたいことがあるからだ



(アマ・ダブラム 6812m)

 

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